●江戸和本●神民こころ得草 坪内真左得 文化10年 神道入門書 随筆 稀書 本

神民こころ得草［神民心得草・神民こゝろえ艸］
【判型】半紙本3巻3冊。縦220粍。
【作者】坪内真左得（マサエ、前野慎水）作。
【年代等】文化10年春求板。［京都］河南儀兵衛ほか板。
【備考】分類「神道・随筆」。『神民こころ得草』は、日本の年中行事や風習など生活文化の諸側面を神道に基づいて説明したり、祭神・祭礼・神事の意義や心得などを述べた神道入門書。しばしば和歌を引いたり、挿絵を交えたりして分かりやすく述べる。上巻見返しには、これらに関する俗説や附会の類を払拭して「神民の正直」に入りやすくするために仮名書きで神道心得を綴った旨を付記する。各巻の概要を大見出しで列記すると、上巻は「むかしむかし祖父と祖母の事」「春たつといふ事」「若水の事」「化粧文の事」「宝ぶねの事」「初夢の事」「七福神の事」「喰つみ（食積）台の事」「得方を拝む事」「大ふく茶の事」「水あびせ（水祝い）の事」「どんどを焼事」「火を打初し事」「安産を祈る神の事」の14項、中巻は「神を敬ふ事」「合盃（アイサカズキ）の事」「結入の初の事」「さげ帯の事」「さげ髪の事」「御伽ぼうこの初事」「袿（カヅキ）綿帽子の初事」「上をまなぶ下といふ事」「清く潔くといふ事」「神道といふ事」「片意地者問答の事」の11項、下巻は「鹿嶋立の事」「道祖神祭の事」「舟玉の神事」「蓑笠の事」「真水といふ事」「湯治の初事」「神を勧請する事」「月見の事」「玉祭の事」「生身玉祭事」「踊の事」「位牌の事」「烏帽子の初事」「亡者が寺へ行といふ事」「念仏申問答の事」「賀茂皇太神の託宣」「吉備津大明神の託宣」「天満宮の託宣」「塩釜大明神の託宣」「大神宮の御詠歌」「不肖ものゝ事」「神託の事」の22項。
★原装・題簽付・状態概ね良好（表紙やや汚損）。記名なし・蔵書印あり。稀書（全国に所蔵数カ所（国文学研究資料館DB））。【参考価格（初出品時の相場）：日本の古本屋で、端本（中巻）1冊が、5,】。